さぁ、今週は有馬記念。枠順の発表が済み、予想をより難解にさせています。
本日は、明日の予想に先立ち、本レースのポイントを整理し、予想に役立てていければと思います。
年末の風物詩、有馬記念。
レースのはじまりは「暮れの中山競馬場で日本ダービーに匹敵する大レースを」。
当時の日本中央競馬会理事長であった有馬頼寧氏が発案した事がきっかけになったそうです。
その後、有馬氏の功績をたたえ「有馬記念(それまでは中山グランプリ)」と改称。
中央競馬の一年を締めくくるレースとして定着したわけですね。
他にもすごいレースはいくつもあるわけですが、やはり有馬記念は別格。
2022年のG1レース売上では、イクイノックスとドウデユースが戦った日本ダービーが291億円で年間2位。
そんな中、2022年有馬記念の売り上げはなんと521億円。
これは普段馬券を買わない人たちさえも「有馬記念は買うか」という気持ちにさせてしまう、正月前のアメ横のような日本人独特の高揚感なのかも知れません。
そしてまた様々なドラマを生んできた有馬記念。古くは1990年のオグリキャップの引退レース。
当時は「もう負けるオグリキャップは見たくない」引退させるべきだ、との声が多く上がっていたそうです。馬主の近藤俊典に対し出走を取りやめなければ自宅に爆弾を仕掛ける、なんて脅迫状まで届いたそうです。
それでもファン投票1位。
若き天才、武豊を背に引退レースを勝利。集まった観客はなんと17万人。
それから1993年。骨折からの復活を遂げるトウカイテイオー。
田原成貴騎手の俳優勝りのイケメン男泣きは是非一度ご覧いただきたい(その後、覚せい剤で逮捕。現在は東スポはじめ競馬評論家)。
年の瀬であることから引退レースに使われる事も多く、最近ではディープインパクト、オルフェーブル、キタサンブラックなどが有終の美を飾っています。
しかしそうしたレースではあるものの反対に結構波乱も起きています。
国内ディープインパクトの唯一の敗戦はこの有馬記念(勝馬ハーツクライ)。アーモンドアイはまさかの9着。翌年はジャパンカップを引退レースにしており、有馬記念は走らず。
コントレイルもジャパンカップで引退。有馬は走ってない。
イクイノックスがこの有馬記念を走らないのも表向きは体調面と言われてますが、秋3戦目もキツイですが、コースの特徴など含め実力だけでなく、適性や運の要素が他に比べ大きいレースなのです。
ではではその辺りを整理していきましょう。
① 枠
今回は何といっても人気になりそうなスターズオンアースが大外枠(18)、伏兵人気しそうだったスルーセブンシーズも大外枠(17)。
過去10年間で大外枠の馬は1頭しか連体しておらず、3着が1頭だけ。自ずとこの2頭が若干人気を落とすことになりそうです。
中山2,500mはスタート直後にすぐにカーブに入ります。位置取りを気にして内に切り込めばその分脚を使ってしまいますし、外々を回ればその分距離ロスを多く受けてしまいます。
ただ、過去の結果に関してはそもそもそこまでの人気馬が大外に入っていない事もあり、唯一入った2018年シュヴァルグラン(8枠15番)についても当時は9番人気。
近走では2021年にタイトルホルダー、キセキが大外枠に入りいずれも人気よりも負けています。
しかし両馬は先行馬のため、スタート時まさに内に切り込むために脚を使ってしまった点はかなりきつかった。
その点、今年の大外2頭は基本後ろから。過去10年間のデータを重んじすぎるのも良くないように感じています。
2008年には大外枠を引いたダイワスカーレットとアドマイヤモナーク(しかも14番人気)でワンツーフィニッシュの年もあります。
近年のデータを理由に人気を落とすような美味しいかも知れません。
枠で言えば2枠4番のタイトルホルダー。非常に良いところに入りました。
いかにも落ちぶれた感のある予想オッズになってますが、明らかに東京よりは中山の方が走ります。
1-3番の馬が控える競馬をしそうですので、ポジションを取るのに苦労は無さそうです。
有力馬が割と後ろから攻める馬も多く、スローで流れる展開になれば前で残ることも全然あり得ます。
② ローテ
秋のG1戦線と言えば、天皇賞、ジャパンカップ、そして有馬記念。
JRAはこの3レースを古馬三冠と設定し、全て制すると2億円の報奨金を出しています。
しかし、そもそも近年は3戦全て出ること自体かなり厳しく、さかのぼってもゼンノロブロイとテイエムオペラオーしか達成できていません。
本来イクイノックスは古馬三冠にリーチがかかってたわけですので、それでも回避。したわけですね。
このローテーションで唯一有馬を迎えるのがドウドュースになります。
よってここが勝つようなら、と諦める位の気持ちで切ることをお勧めします。
ローテ的にはジャパンカップから向かうよりは天皇賞からジャパンカップを回避した上で有馬記念、こちらが最近の王道パターン。
また今年の3歳人気馬は菊花賞から。このローテも好走パターンが多いです。
人気馬の中ではスターズオンアースがジャパンカップから向かった形になりますが、前走は休み明けで+12キロ。良い叩きになればこの馬は問題ないと思われます。
スルーセブンシーズに関しては凱旋門賞帰り。やはり例年海外帰りは疲れからか成績は落ちる傾向があります。
しかし、今年は割と日本馬に向いた芝コンディションでしたので、その点例年に比べ海外疲れの影響は小さいと思われます。
現状では、ローテ、枠、そして非根幹距離(400メートルで割り切れない距離)での経験値などを総合するとジャスティンパレスが軸には良いように思ってますが、あまりに人気するようならスターズオンアース、タイトルホルダーなどが候補。
3歳馬ではタスティエーラを評価。
ドウドュースとソールオリエンスは現状はカット。
人気するならスルーセブンシーズもカット。穴候補はライラック。
あとは明日オッズを見ながら最後予想をいたします!
では、今年預けたお金を全て返してもらいましょう!明日もよろしくお願いします。